幕末の志士たちだと言われている写真があります
中央の西洋人がフルベッキというオランダ人なので、
この写真は一般的にフルベッキ写真と呼ばれています。
何度も真偽論争が起こり、忘れた頃にまた世に出てくる有名な写真です。
こちらには名前まで書かれています。
お~?! 明治天皇って書いてあるよ。
このフルベッキ写真はホンモノか、ニセモノか?
高杉晋作が幕臣を即座に斬ってるはずなので、
ニセモノで~す。
別の理由ですが、
西郷隆盛に注目すると、この写真が撮影された明治元年頃にはすでに肥満体形だったので、写真にある頬がこけた人は西郷ではありません。
じゃあ、合成写真では?!
いえいえ、それも違います。この写真は明治時代にすでに一般公開されていました。
この写真は、ここに名前が挙がっているような有名人たちの写真ではなく、
どこかの藩士たちがフルベッキさんに学ぶために集まった時の記念写真です。
有力なのは、佐賀藩士たちです。
最初に書いたように、
何度も真偽論争が起こり、忘れた頃にまた世に出てくる有名な写真なので、
またどこかで出てくると思います。
ちなみにカラー版もあるんですね。
実は、この写真には西郷隆盛、坂本龍馬などは一切写っていません。
佐賀藩の学生達の集合写真なんです。
左:偽者 右:本物
坂本龍馬
勝海舟
大久保利通
小松帯刀
大隈重信
桂小五郎
高杉晋作
伊藤博文
明治天皇
明治天皇は若干似ている感じはしますが、ほとんどの人は似てませんね。
なぜ、佐賀藩の学生達の集合写真が、いつの間にか幕末の英傑達の集合写真となってしまったのでしょうか?
昭和49年(1974年)に、ある肖像画家が「この集合写真は有名志士が多数写っている」という論文を発表しました。
当然、学会では相手にされませんでしたが、その後、この論文をネタにこの集合写真を幕末の英傑達が集合した写真である。
この説は正しいとする作家、業者が定期的に沸いてきて、歴史に詳しくない人が信じてしまう構図が消えないから起こることなんです。
で、思ったんですが…、
日本人の顔って日本人から見ても違いが判りにくいってことかな?
ちとさびしいですね(笑)。
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